「教員って副業できないんでしょ?」

よく聞かれます。答えは「完全にNGではない」です。ただし、何でもOKというわけでもありません。

この記事では、教員(公務員)が副業について知っておくべきルールと、認められる収入の種類、そして私が実際にやっていることをぶっちゃけ話します。

教員は副業できるの?法律の話

公立学校の教員は地方公務員法の適用を受けます。そのなかに「営利企業への従事等の制限」という条文があり、これが「副業禁止」と言われる根拠です。

ただし、この条文をよく読むと「任命権者の許可を受けなければならない」とあります。つまり「何でも禁止」ではなく、「許可が必要なものがある」という意味です。

💡 ポイント:「副業禁止」は「全ての収入を持ってはいけない」ではありません。「本業に支障をきたす営利活動の兼業を無許可でやってはいけない」が正確な意味です。

認められる収入の種類

一般的に、教員でも認められる(または許可を取れば可能な)収入には以下のようなものがあります。

収入の種類 内容 注意点
不動産収入 家賃収入・土地の賃貸など 規模によっては申請が必要。5棟10室基準あり
原稿料・講演料 本の執筆・寄稿・外部講演など 所属先への届け出が必要な場合あり
農業・農地収入 家業としての農業など 継続的・営利的でなければ認められやすい
株式・投資信託 NISA・投資信託・株式売買の利益 基本的に制限なし

⚠️ 重要:勤務する自治体・学校によってルールが異なります。「一般的にOK」でも、所属先では申請や制限がある場合があります。必ず自分の学校・教育委員会のルールを確認してください。

NGな副業・グレーゾーン

明確にNGなこと

グレーゾーン(要確認)

「グレーゾーン」は「バレなければOK」ではありません。勤務先のルールを確認した上で、判断・申請をすることが大事です。私はこの記事でもその点を正直に書いています。

私が実際にやっていること

① 不動産投資(家賃収入)

投資用物件を保有しており、家賃収入があります。不動産収入は一定規模以下であれば許可不要のケースが多く、毎年確定申告で適切に申告しています。

② NISA・投資信託(運用益)

NISAを活用した積立投資は副業制限とは無関係です。安定した給与があるうちに、コツコツ積み立てています。

③ ブログ・デジタル収入についての私の考え

ブログやYouTubeの広告・アフィリエイト収入がグレーゾーンに分類されることは、私自身も気になっているテーマです。自分がどう判断して、どう動いているか。これはちゃんと書きたいのですが、不特定多数に向けてオープンに書くより、読む人を選べる場所で正直に書こうと思っています。

副業より先にやること

収入を増やす方法として「副業」に目が向きがちですが、実は副業より先にやることがあります

💡 副業で月1万円増やすより、固定費を月1万円削る方が手取りへのインパクトは大きい場合があります。「稼ぐ前に減らす」が先です。

ここからは、この記事を読んでくれた方からよく聞かれるポイントを、もう一歩掘り下げて補足します。「基準の具体的な中身」「そもそも副業にあたらないもの」「許可の取り方」の3点を押さえておくと、動きやすくなるはずです。

【補足】不動産の「5棟10室基準」とは何か

先ほどの表で軽く触れた「5棟10室基準」について、もう少し詳しく説明します。

これは国家公務員向けの人事院規則で示されている目安で、不動産の賃貸が次のような規模になると「自営」=許可が必要な兼業にあたる、と整理されています。

📏 「自営」とされる規模の目安(人事院規則で示されている例)
・独立した家屋なら 5棟以上
・アパート・マンションの部屋なら 10室以上
・賃貸収入が 年額500万円以上
※駐車場(おおむね10台以上)などにも別の基準があります

公立学校の教員は地方公務員なので、この規則がそのまま適用されるわけではありません。ただ、多くの自治体がこれに準じた運用をしているとされ、実務上の「ものさし」として広く参照されています。逆に言えば、この規模の範囲内の小さな賃貸であれば、認められやすい領域だという一般論になります。

⚠️ 「基準内だから何もしなくていい」とは限りません。規模にかかわらず届け出を求める自治体もありますし、運用は任命権者ごとに異なります。必ず所属の服務規程を確認し、迷ったら管理職や教育委員会に相談して判断を仰いでください。

「副業」にあたらないとされるお金の増やし方

「副業」という言葉でひとくくりにされがちですが、そもそも兼業制限の対象にならないと一般に整理されているお金の増やし方もあります。ここを知っているかどうかで、動ける範囲が全然違います。

資産運用(株式・投資信託・NISA)

株式や投資信託の売買・保有は、どこかに労働力を提供するわけではなく「自分の資産の運用」なので、兼業制限の対象外というのが一般的な整理です。NISAやiDeCoも同じで、公務員でも普通に利用できます。私がNISAを堂々と続けられているのは、この整理があるからです。

不用品のフリマ売却

家にある不用品をフリマアプリで売ること自体は、一般に副業とはみなされません。ただし、売るために商品を仕入れて繰り返し販売する(いわゆる、せどり・転売)となると話は別で、継続的な営利活動と判断される可能性が高くなります。同じ「フリマアプリを使う」でも中身がまったく違う、という点は押さえておきたいところです。

ポイント還元・ふるさと納税

ポイント還元やふるさと納税の返礼品は、収入を増やすというより「支出を減らす・取り戻す」系の工夫で、兼業制限とは関係ありません。前の章で書いた「稼ぐ前に減らす」の具体策として、まずここから手をつけるのが定番です。

💡 整理のコツ:「労務を提供して対価を得るか」がひとつの分かれ目
どこかに労働力を提供して報酬をもらう形に近づくほど、許可が必要な「兼業」に近づきます。自分の資産に働いてもらう形(運用・賃貸)は認められやすい、というのが大きな構図です。

兼業の許可・届け出はどう進める?一般的な流れ

「許可を取ればできるものがある」と書きましたが、では実際にどう動けばいいのか。自治体によって様式も手順も違いますが、一般的な流れはこうです。

ポイントは、判断するのは自分ではなく任命権者だということです。「これくらいなら大丈夫だろう」と自分で線を引くのが一番危険。逆に言えば、事前に確認して了解を得ておけば、後ろめたさゼロで堂々と続けられます。

私自身、不動産については確定申告も含めてきちんと処理しています。「隠れてやる」より「確認してからやる」方が、精神的にも圧倒的にラクです。

収入を増やしたい教員の現実的なステップ

ここまでの内容を踏まえて、「教員のまま収入を増やしたい」と考えたときの現実的な順番を整理しておきます。

ステップ1:支出の見直し(固定費の削減)

前の章でも書いたとおり、まずはここから。保険・通信費・サブスクの見直しは、許可も申請も要らず、効果が毎月続きます。

ステップ2:非課税制度の活用(NISA・ふるさと納税)

兼業制限と無関係に、今日から始められる王道です。まだやっていないなら、副業を考える前にこちらが先だと私は思っています。

ステップ3:資産運用・小規模な不動産など「認められやすい」領域

自分の資産に働いてもらう形は、公務員でも取り組みやすい領域です。ただし不動産は動く金額が大きいぶん、失敗したときのダメージも大きい。十分に勉強してから、が大前提です。

ステップ4:許可・届け出を経てできる兼業(原稿・講演など)

教員としての経験や専門性は、原稿執筆や講演といった形で外から求められることがあります。この場合も勝手に始めるのではなく、所属への相談・届け出が前提です。

📚 順番のイメージは「減らす → 非課税で増やす → 資産に働いてもらう → 許可を得て広げる」。手前のステップほどリスクが小さく、誰でも今日から始められます。

よくある質問(FAQ)

Q. NISAや株式投資は「副業」になりますか?

一般に、資産運用は兼業制限の対象外と整理されています。NISAも同様です。ただし、勤務時間中に頻繁に取引するような行為は職務専念義務の観点で問題になり得るので、あくまで勤務時間外で行うのが前提です。

Q. 家族名義でブログや事業をやれば問題ないのでは?

「名義だけ変えれば大丈夫」という考え方は、おすすめしません。実態として自分が運営しているのに名義だけ家族、という形は、服務の面でも税務の面でも問題になり得ます。家族自身が主体となって行う場合とはまったく別の話です。判断に迷うケースこそ、所属の服務規程の確認と任命権者への相談が先です。

Q. 副収入があったら確定申告は必要ですか?

給与以外の所得が年20万円を超える場合は確定申告が必要、というのが一般的なルールです(20万円以下でも住民税の申告が必要になる場合があります)。金額にかかわらず、収入があるなら申告関係は正しく処理しておくのが安心です。詳細は税務署や税理士に確認してください。

Q. 許可を取らずに始めてしまったら、どうすればいいですか?

無許可の兼業は懲戒処分の対象になり得ます。だからこそ「バレなければいい」ではなく、気づいた時点で早めに管理職に相談することをおすすめします。事後でも、正直に相談する方が確実に傷は浅いはずです。

Q. 結局、教員が一番やりやすいのは何ですか?

人によりますが、私の考えでは「支出の見直し+NISA」がまず万人向けで、その先は自分の状況次第です。この記事のステップの章を参考に、リスクの小さい順に試してみてください。

まとめ

📌 この記事のまとめ

  • 教員は「副業完全禁止」ではなく「種類・規模によって制限あり」
  • 不動産収入・株式運用は基本的に認められやすい
  • ブログ・YouTube・フリマはグレーゾーン。所属先への確認が必須
  • 私は不動産収入・NISAを実践中。ブログ等のデジタル収入についてはnoteでぶっちゃけ公開中
  • 副業より先に「固定費削減・税制優遇」を活用する方が近道なことも
  • 不動産は「5棟10室・年500万円」が広く参照される目安。ただし運用は自治体ごとなので所属の服務規程を必ず確認
  • 兼業の許可・届け出は「管理職に事前相談→所定様式で申請→任命権者が判断」が一般的な流れ。自分で線を引かない
  • 収入アップは「減らす→非課税で増やす→資産に働いてもらう→許可を得て広げる」の順で考えると現実的

「で、あなたは実際にどうなの?」という話こそ、ぶっちゃけたい。それはnoteに書きました。