📢 2026年7月21日:記事を全面更新しました
この記事は都道府県シリーズの最初期に公開したもので、令和7年の人事委員会勧告(給料表・地域手当・ボーナスの引上げ)が反映されていませんでした。また、シリーズの他の記事と計算方法(教職調整額の扱い)も揃っていませんでした。最新の条例データ+シリーズ統一の計算方法で全面的に計算し直し、額面年収を724万円 → 763万円に修正しています。ご迷惑をおかけしました。

「大阪の先生って、40歳でいくら?」に答えてみる

47都道府県の教員給料シリーズ、大阪府編です。ネットで「教員 年収」と調べても、全国の平均値ざっくりした目安ばかりで、「○○府の○歳で、給料・手取り・ボーナスはいくら」と具体的な金額まで出している記事は意外と見当たりません。私自身が知りたかったので、府の条例を開いて計算しました。

このシリーズは、県ごとの比較ができるように「大卒22歳で採用されて、40歳になったとき」に揃えて計算しています。そして結果は——大阪が、シリーズ1位でした。

💡 この記事でわかること
・大阪の高校教員、40歳の額面年収はいくらか
手取りにすると、いくら残るのか
・給料・教職調整額・地域手当・ボーナスの内訳
・大阪が10都道府県で1位になった理由

結論:40歳で額面 約763万円・手取り 約587万円(シリーズ1位)

先に答えからいきます。大阪府の条例(高等学校等教育職給料表)では、府立高校教員の40歳(2級81号給)の給料は389,000円。ここに教職調整額(5%)・地域手当(12.8%)・ボーナス(年4.65ヶ月)を足すと、こうなります。

項目金額(年・概算)
額面年収(税込)約 763万円
 └ うち 毎月の給与(12ヶ月分)約 550万円
 └ うち ボーナス(年4.65ヶ月)約 213万円
差し引かれるもの(社会保険+税)約 176万円
手取り年収約 587万円

ざっくり「40歳・額面763万・手取り587万」。月の手取りは36万円前後、それに加えてボーナスが年2回のイメージです。手取り率は約77%で、これまでの都道府県と同じ水準。

そしてこの763万円、調べた10都道府県のトップです。2位の愛知(755万円)を8万円、3位の京都(748万円)を15万円上回りました。

内訳① 40歳の給料——給料表も上位

毎月の給与の内訳はこうなります。

項目月額(概算)
給料(高等学校等教育職給料表 2級81号給)389,000円
教職調整額(給料の5%)約 19,500円
地域手当(12.8%)約 49,800円
給与月額(上記の合計)約 458,000円

ここで意外なのが1行目。大阪は「地域手当が高いだけの県」だと思われがちですが、給料表そのものもシリーズ上位なんです。40歳の給料を並べると、愛知398,000円・京都392,600円に次ぐ3位(389,000円)。東京(347,700円)より4万円以上高い水準です。

内訳② ボーナスは年4.65ヶ月

ボーナス(期末手当+勤勉手当)は、令和7年10月の大阪府人事委員会勧告で0.05ヶ月分引き上げられて年間4.65ヶ月分。これで全国横並びの水準になりました。

「給料+教職調整額+地域手当」をベースに計算すると、年間で約213万円(税込)シリーズ最高額のボーナスです。

ポイントは、ボーナスも「給料+地域手当」をベースに計算されること。つまり地域手当は、毎月の給与だけでなくボーナスにも効いてくるので、地域手当が高い大阪はここでも有利に働きます。

額面→手取り 引かれるものの中身

額面763万円から引かれるのは、大きく2つ。

引かれるもの年額(概算)中身
社会保険料(共済掛金)約 111万円年金 約9.15% + 健康 約4.5% + 介護(40歳〜) 約0.9%
所得税・住民税約 65万円給与・ボーナスにかかる税金
合計約 176万円
手取りのイメージ
額面 約763万 −(社会保険 約111万 + 税 約65万)= 手取り 約587万

結果、手取りはおよそ587万円。毎月の手取りが36万円前後、ボーナスの手取りが年2回で計165万円前後、というイメージです。

(社会保険料・税の内訳や「額面の約77%」の考え方はシリーズ共通の解説記事で解説しています)

大阪が1位になった理由——「二刀流」だから

シリーズを10都道府県まで進めてきて分かったのは、年収が高い県には2つのタイプがある、ということです。

そして大阪は、その両方を持っています

都道府県40歳の給料地域手当額面年収
大阪府389,000円(3位)12.8%(2位)約763万円(1位)
愛知県398,000円(1位)8.5%約755万円(2位)
京都府392,600円(2位)9.4%(京都市)約748万円(3位)
東京都347,700円(最下位クラス)20%(1位・23区)約740万円(4位)

給料表は3位、地域手当は2位。どちらも1位ではないのに、合計すると1位——これが大阪の強さです。愛知は給料表1位でも地域手当8.5%、東京は地域手当20%でも給料表が最下位クラス。穴がないのは大阪だけでした。地域手当の仕組みは東京の記事(地域手当の正体)でどうぞ。

大阪の先生の給料は、いま大きく上がっている

そしてもうひとつ。令和7年10月の大阪府人事委員会勧告は、シリーズで見てきた中でもかなり大きな引上げでした。

📈 令和7年勧告のポイント(大阪府)
・民間との較差12,636円(3.29%)を解消するため給料表を引上げ(平均改定率2.54%、40歳台後半以降は一律6,500円引上げ)
地域手当を11.8%→12.8%に引上げ(府域外の上限は16%→18%、令和8年度から20%予定)
・ボーナスは4.60ヶ月→4.65ヶ月に引上げ
・府財政への影響は年間約198.6億円の増額(警察・学校を含む)

較差3.29%はシリーズでも大きい方。「人材獲得競争」を理由に初任給と若年層を重点的に引き上げており、大阪は先生の給料を積極的に上げにいっている府だと読み取れます。地域手当も令和8年度にさらに動く見込みなので、この順位はしばらく続きそうです。

読むときの注意(前提と計算方法)

まとめ+シリーズランキング更新

✅ この記事のまとめ(大阪・高校教員・40歳モデル)

額面年収 約763万円(毎月の給与 約550万+ボーナス 約213万)
手取り年収 約587万円(手取り率 約77%)
・調べた10都道府県でシリーズ1位。2位の愛知に8万円差
・給料表389,000円は3位、地域手当12.8%は2位。どちらも1位ではないのに合計で1位=穴がない「二刀流」
・ボーナス約213万円はシリーズ最高額
・令和7年勧告は較差3.29%の大型引上げ(給料表・地域手当・ボーナスの3点セット)
・数字は公式データからの推計。勤務先・昇任・家族構成で変動します

これでシリーズは大阪763万 → 愛知755万 → 京都748万 → 東京740万 → 埼玉716万 → 神奈川703万 → 福岡686万 → 千葉684万 → 福島664万 → 北海道661万の10都道府県。1位と10位の差は約102万円まで広がりました。最新のランキングは47都道府県まとめページでいつでも見られます。

このシリーズは47都道府県ぜんぶを目指しています。「うちの県もやってほしい」「実際の数字と違う!」があれば、ぜひXで教えてください。

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けい

けい|現役教員・お金の発信者

公立高校で教員をしながら、給与・資産形成・節税について実践をもとに発信しています。自分の給与明細を見て「これどういう意味?」と思ったことをそのまま記事にしています。

※出典・データの根拠:大阪府「職員の給与に関する条例」(昭和40年条例第35号)別表 高等学校等教育職給料表(2級81号給389,000円・2026年7月取得時点)/大阪府人事委員会 令和7年「職員の給与等に関する報告及び勧告」(2025年10月22日/地域手当11.8%→12.8%、期末勤勉手当 年4.60→4.65ヶ月、公民較差12,636円=3.29%)/教職調整額は国の制度改正に基づく現行5%で計算(同条例第26条の3の条文は取得時点で「百分の四」の記載)。金額は前提条件により変動します。