子どもはまだ、大学のことなど考えていない。

でも私は考えていた。

「あの子が、どこに行きたいと言っても、笑顔で送り出せるか?」

答えは、Noだった。

国公立大学に行ってもらってギリギリ。私立を希望されたら、正直厳しい。そんな現実に気づいた時、私はお金の勉強を始めた。

リベ大に出会った時のこと

教員になって10年以上経つのに、全然生活が楽にならない。むしろ経済的には苦しいと感じていた。

とにかくお金を増やしたくて、YouTubeで投資の情報を集めることに躍起になっていた。

今思えば、あの頃の私は完全に「カモネギ」だった。怪しい情報に釣られかけていたし、業者に食い物にされる寸前だったと思う。

そんな詐欺まがいの情報があふれるYouTubeの中に、ある日ふっと現れたのが両学長だった。

「あれ、この人…明らかに他と違う。」

言っていることの筋が通っている。商品を売り込まない。お金の「構造」から説明している。これは本物だと思った。

職場でリベ大を勧めたら、スルーされた

リベ大に出会ってから数年が経った。転職に次ぐ転職を経て、私は再び公立教員に戻っていた。

ある日、職場でお金の話をする同僚がいた。NISAの話、1円スマホの時間単価の話。いろいろ話したが、うまく伝わらない。「リベ大聞いた方が早いよ」と動画のURLまで送った。

でも、刺さらなかった。

最初は「なんで?」と思った。でも今は、わかる。

刺さらないのは、当然だった

同僚は「困っていない」。

給料は安定している。ボーナスも出る。家族で食べていくには困らない。老後は年金がある(はず)。お金への不満はあっても、今日明日が危ない、という感覚はない。

これは責められない。むしろ、それが「普通」だ。

💡 リベ大が刺さる条件
「今が苦しい」か「このままだと理想の自分になれない」か、どちらかの危機感がある人に刺さる。同僚にはその両方がなかった。

危機感の正体

「危機感」とはどんなものだろう?

実は「危機感」には2種類ある。

同僚には不満はあっても、①の危機感はない。そして②も持っていなかった。だから刺さらなかった。

冒頭に書いた「あの子が、どこに行きたいと言っても、笑顔で送り出せるか?」という問い。これがまさに②だ。今が苦しいわけじゃない。でもこのままだと、理想の父親になれないという未来が見えた。それが私を動かした。

②に気づいた瞬間が、スタートラインだ。

💡 ②に気づく瞬間は人それぞれ
子どもの進路かもしれない。健康診断の結果かもしれない。親の介護かもしれない。「今は困っていないけど、このままでいいのか」と感じた時が、②の始まりだ。

刺さらない同僚を、責めなくていい

「なんでわかってくれないんだ」と思う必要はない。

②に気づくタイミングは、人それぞれだ。

気づいた時が、始め時。

あなたが先に動いて、変わっていけばいい。いつか「何があったの?」と聞かれる日が来る。その時に話せばいい。

⚠️ 勧めるより、見せる方が早い
言葉でリベ大を勧めても刺さらない。でも自分が実際に動いて変わっていく姿を見せると、「あれ、何してるの?」と聞かれることがある。その時が本当のチャンスだ。

ここまでが、私が職場で体験した話です。ここからは一歩引いて、「そもそもなぜ教員・公務員にはリベ大が刺さりにくいのか」を構造から整理し、その上で「それでも取り入れる価値が大きい部分はどこか」を、実際にリベ大きっかけで動いた教員の立場からまとめます。

【考察】リベ大が教員・公務員に刺さりにくい構造的な理由

同僚個人の感度の問題ではなく、教員・公務員という働き方そのものに「刺さりにくい構造」があると私は考えています。大きく3つです。

理由1:「会社は守ってくれない」という前提が成り立たない

お金系の発信の多くは、「終身雇用は崩れた」「会社はあなたを守ってくれない」という危機感を入口にしています。ところが公務員には、倒産もリストラも基本的にありません。入口の前提が自分に当てはまらないので、その先の話がぜんぶ「他人事」として流れてしまうのです。

理由2:「稼ぐ力」の話で自分ごとのシャッターが下りる

収入を増やす話になると、転職や副業が選択肢として出てきます。しかし公務員は法律上、兼業に制約がある働き方です。「転職も副業も自分には関係ない」と感じた瞬間に、心のシャッターが下りる。実はその手前の「支出を減らす話」こそ教員に一番効くのに、そこまでたどり着かずに離脱してしまいます。

理由3:給料が「交渉できない」構造だから、考える習慣が育たない

教員の給料は給料表で決まっていて、個人の交渉や成果で大きく変わることはありません。頑張っても急には増えないかわりに、サボっても急には減らない。この構造の中に長くいると、「お金は考えるものではなく、振り込まれるもの」という感覚が染みついていきます。私自身、10年以上そうでした。

💡 つまり「刺さらない」のは性格ではなく環境
危機感の入口(雇用不安)・行動の出口(転職・副業)の両方がふさがれているのが公務員。刺さらないのはむしろ自然な反応です。だからこそ、勧め方と取り入れ方に工夫が要ります。

それでも教員が取り入れると効果が大きい部分【優先順位】

「じゃあ教員にはリベ大は無意味なのか」というと、まったく逆です。制約のない部分だけに絞れば、教員はむしろ効果が出やすいと感じています。私が考える優先順位はこうです。

優先度1:固定費の見直し(保険・通信費・住居費)

ここには公務員の制約が一切ありません。保険を見直す、スマホのプランを見直す——誰の許可も要らず、今日からできます。しかも一度見直せば、その効果が毎月自動で続きます。私もお金の勉強を始めて最初に手をつけたのは、この固定費でした。

優先度2:NISAでの積立投資

資産運用は副業ではないので、公務員でも問題なくできます。安定した給料が毎月入ってくるという教員の特性は、「毎月コツコツ積み立てる」投資とは実は相性抜群です。刺さらなかった同僚も、ここだけは「NISAって何?」と聞いてくることがあります。

優先度3:「何のためにお金を貯めるのか」を言葉にする

順番として最後に置きましたが、続けるためには一番大事な部分です。私の場合は「子どもがどこに行きたいと言っても、笑顔で送り出せる父親になる」でした。この軸がないと、固定費見直しも積立も「なんとなく」で止まります。

💡 「稼ぐ力」は最後でいい
制約の大きい「稼ぐ」から入ると挫折します。制約ゼロの「貯める(固定費)」→「増やす(NISA)」→「目的の言語化」の順なら、教員でも詰まらずに進めます。

「会社員向けの話」を教員向けに変換して聞く方法

リベ大に限らず、お金系の発信は民間の会社員向けに作られていることがほとんどです。教員が聞くときは、次のように自分向けに「翻訳」しながら聞くと、急に自分ごとになります。

私が同僚に動画のURLを送って失敗したのは、この「翻訳」を相手に丸投げしたからだ、と今では思います。刺さっていない人に翻訳作業までやらせるのは、無理があったのです。

⚠️ 「全部やろう」としないこと
情報量が多いので、真面目な人ほど全部やろうとして疲れます。教員なら「固定費とNISAだけ」でも十分に生活は変わります。残りは②の危機感が育ってからで間に合います。

よくある質問(FAQ)

Q. 公務員・教員でも、リベ大の内容は役に立ちますか?

役に立ちます。ただし全部ではなく、固定費の見直しと資産運用(NISAなど)の部分が中心です。転職・副業まわりは制約があるため、そのまま真似するのではなく「自分の場合はどうか」という翻訳が必要です。

Q. 動画が多すぎます。どこから見ればいいですか?

順番に全部見る必要はありません。自分がいま困っていること(保険・スマホ代・NISAなど)に関係する回から見るのが一番続きます。目的なく流し見するより、1本を「自分ならどうするか」考えながら見る方が効果的です。

Q. それでも同僚に勧めたいときは、どうすればいいですか?

URLを送るのは、経験上おすすめしません。それより自分が変わった結果を見せる方が早いです。「何があったの?」と聞かれたときに、相手の困りごとに合う話だけを一つ渡す。それが私の失敗から学んだ答えです。

Q. 職場でお金の話をするのは気が引けます。黙って一人でやるべき?

基本は一人で淡々と、で問題ありません。学校という職場では、お金の話はどうしても浮きがちです。無理に布教する必要はなく、聞かれたら答えるくらいの距離感がちょうどいいと感じています。ただ、②の危機感に気づいた同僚が現れたときのために、自分の中で「何をどの順番でやったか」を整理しておくと、いざというとき短い言葉で渡せます。

Q. 投資の話は少し怖いのですが、何から始めるべきですか?

投資の前に、まず固定費の見直しからで大丈夫です。元本割れのリスクがゼロで、効果は確実に出ます。そこで浮いたお金の一部をNISAに回す、という順番なら心理的なハードルもかなり下がります。制度の細かい条件は変わることがあるので、始める前に金融庁や証券会社の公式サイトで最新情報を確認してください。

まとめ

あなたの「②」は何ですか?

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けい先生

けい先生

現役公立高校教員・3人の子の父。リベ大をきっかけにお金と向き合い、NISA・不動産投資・保険見直しなどを実践中。失敗も含めてぶっちゃけ発信しています。