教員の給与、基本給だけじゃない

「教員の給与って実際どのくらい?」と気になったことはありませんか。給与表(号俸)で調べた基本給の数字と、実際の手取りがかなり違う理由のひとつが「手当」の存在です。

公立学校教員の給与は、基本給(給料月額)に複数の手当が上乗せされて最終的な支給額になります。条件を満たせば住居手当・通勤手当・扶養手当などが加算され、さらにボーナスにあたる期末・勤勉手当が年2回支給されます。

私自身の給与明細を見ると、基本給だけでなく複数の手当が並んでいます。手当の合計が月数万円になることもあり、トータルの収入はけっこう変わってきます。

この記事では、教員に支給される主な手当の種類・金額・支給条件を全部まとめて公開します。教員を目指している方や、教員の給与の実態が気になる方にぜひ読んでもらいたい内容です。

教員に支給される手当の種類一覧

まず全体像をつかんでおきましょう。教員(公立)に支給される主な手当はこちらです。

手当の種類 概要 最大額の目安
住居手当 賃貸に住んでいる場合に支給 28,000円/月
通勤手当 通勤距離・交通費に応じて支給 55,000円/月
扶養手当 配偶者・子ども等を扶養している場合 6,500〜10,000円/月(1人あたり)
期末手当 いわゆるボーナスの一部(6月・12月) 給料月額の約2.6ヶ月分
勤勉手当 ボーナスの一部・勤務実績に応じる 給料月額の約1.95ヶ月分
管理職手当 主任・主幹教諭等に支給 役職による
義務教育等教員特別手当 公立学校の教員に広く支給(小・中・高・特別支援等) 給料月額の約1.5%

💡 ポイント:手当の金額・条件は都道府県によって異なります。この記事は国の基準をベースにした目安です。実際の金額は各都道府県の規定によって変わります。

住居手当【賃貸なら最大28,000円】

もらえる条件

住居手当は「自分でお金を払って家を借りている」教員に支給されます。条件はシンプルです。

いくらもらえる?

家賃の月額 支給額
12,000円以下 支給なし
12,001円〜23,000円 家賃 − 12,000円
23,001円〜 11,000円 +(家賃 − 23,000円)× 1/2
上限 28,000円

たとえば家賃が70,000円の場合:11,000 +(70,000 − 23,000)× 1/2 = 34,500円 → 上限の 28,000円 が支給されます。

📌 住居手当は採用時や引越しの際に申請が必要な手当です。自動的には支給されません。条件を満たしていれば、赴任のタイミングで手続きを行います。

通勤手当【距離で変わる、上限55,000円】

交通機関利用の場合

電車・バスなどの公共交通機関で通勤する場合、定期代の実費が支給されます(月額55,000円が上限)。

マイカー通勤の場合

自動車や自転車で通勤する場合は、通勤距離に応じた定額が支給されます。

通勤距離 支給額(月額)
2km未満 支給なし
2km〜10km未満 2,000〜4,200円
10km〜15km未満 7,100円
15km〜25km未満 12,900円
25km〜35km未満 18,700円
35km〜45km未満 24,400円
45km〜55km未満 28,000円
55km以上 31,600円

扶養手当【扶養家族がいるともらえる】

対象となる扶養親族

支給額(国の基準)

対象 支給額(月額)
配偶者 6,500円
子ども(1人あたり) 10,000円
父母・祖父母など 6,500円
私の場合、子どもが3人いるので子ども分だけで月30,000円。手取り給与に毎月3万円が上乗せされていると考えると、扶養手当の存在感はかなり大きいです。

📌 配偶者の収入が一定額を超えると扶養の条件から外れ、手当が支給されなくなります。共働き家庭の場合、配偶者分の扶養手当は最初から対象外になるケースも多いです。

期末・勤勉手当【いわゆるボーナス】

民間企業でいうボーナスにあたるのが、教員の「期末手当」と「勤勉手当」です。年2回(6月と12月)に支給されます。

期末手当と勤勉手当の違い

種類 性格 支給基準
期末手当 生活補助的な性格 在職期間・扶養家族数に応じる
勤勉手当 勤務実績への対価 勤務成績(成績率)に応じる

年間の支給月数(2025年度実績)

時期 期末手当 勤勉手当
6月 1.225ヶ月分 0.975ヶ月分
12月 1.375ヶ月分 0.975ヶ月分
年計 2.6ヶ月分 1.95ヶ月分

合計で年間 約4.55ヶ月分 が支給されます。基本給が30万円の教員なら、年間ボーナスは約136万円です(実際には諸手当も加算されます)。

💡 ボーナスの計算基準:「基本給 + 扶養手当 + 地域手当」の合計に支給月数をかけて計算します。手当が多いほどボーナスも増えます。

そのほかの手当

管理職手当・主幹教諭手当

学年主任・主幹教諭・教頭・校長など、役職に就くと手当が加算されます。金額は役職・自治体によって異なりますが、数千円〜数万円の上乗せになります。

義務教育等教員特別手当

公立の小・中・高・特別支援学校など、幅広い学校の教員に支給される手当です。給料月額の約1.5%が加算されます。教員の処遇改善を目的に設けられた手当で、担任業務など職務の難度によって加算額が変わる仕組みになっています。

特殊業務手当

部活動の引率・修学旅行・宿泊行事などの際に支給される手当です。土日の部活動指導は4時間程度で1日3,600円(国の基準。自治体により異なります)が支給されますが、時給に換算すると約900円。業務量に対して少ないと感じている教員が多いのも実態です。

地域手当

物価が高い地域(主に都市部)に勤務する場合に加算される手当です。支給割合は地域によって0〜20%と大きく異なります。

まとめ:教員の給与は基本給+手当でできている

この記事では、公立学校教員に支給される主な手当を全部まとめました。改めて整理すると、以下のとおりです。

条件が重なれば、基本給に加えて月数万円単位の手当が上乗せされます。「教員の給与は低い」とよく言われますが、手当も含めたトータルで見ると、実態はかなり変わってきます。

私自身、自分の給与明細を改めて見直してみると、手当の合計がかなりの金額になっていることに気づきました。給与は「基本給だけ」で語れないなと実感しています。
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けい

けい|現役教員・お金ブログ運営

公立高校で20年以上教員をしています。給与・退職金・NISA・不動産投資など、自分の失敗と実践をもとにリアルな情報を発信中。「難しいことをわかりやすく」がモットーです。